令和6年度がスタートしました

令和6年度がスタートしました    

 江東区立南砂中学校の校長として2年目を迎えました、近藤啓太です。
  本校は、全学年1クラス、特別支援学級(自閉・情緒)の生徒を合わせ、生徒数112名の小規模校です。教員数も少ないため部活動には限りがありますが、生徒主体の学校行事や生徒会活動、また生徒に寄り添った丁寧な指導には誇りをもっています。
 今年度の学校経営のスローガンは「絆げる・絆がる(つなげる・つながる)」です。
これは、「少ない人数の学校だからこそ、生徒・教師の関係をこれからもつないでいってほしい。絆を深めてほしい。」という、この3月に卒業した生徒の思いを受け継いで設定しました。
 また、主体的な学びや体験をつなぎ、知識・理解、思考・判断・表現力を深化させることを目指す決意でもあります。
 教育の基盤である家庭(Home)、学校(Homeroom)、地域(Hometown)が三者一体となり、生徒が輝ける場をつくっていきます。
どうぞよろしくお願いいたします。


1 目指す学校像 (生徒が「みんなかがやく」)
  ・生徒がいきいきとともに伸びる学校
  ・保護者や地域とともに子どもを育てる学校
  ・教職員がともに成長する学校

2 目指す生徒像
  ・主体的に学び行動できる生徒       (主体性)
  ・他者を認め思いやりの心をもった生徒   (多様性)
  ・地域社会に貢献できる生徒        (連携性)

3 目指す教師像
  ・研究と修養に励み、生徒の成長に向けた向上心をもち続ける教師 
  ・生徒理解に努め、対話を大切に生徒を支援する教師
  ・柔らかな発想と積極的な実践ができる教師集団

4 経営理念
  (1)生徒の主体性を重視した教育活動
  ・主体的に学ぶ姿勢を育てる授業を展開する。
  ・生徒の個性や特性を重視した教育活動を展開する。
  ・生徒が学校生活の向上に向けて積極参加することで、自己肯定感や誇りをもたせる。
    (2)地域の公立学校としての使命
    ・教育公務員としての服務を順守し、私費負担の軽減化を図る。
  ・短期PDCAサイクルを廻し、早期改善を図る。
      ・C組・つばさ教室と連携した交流及び共同学習を推進させる。
  ・不登校支援に組織的に取り組む。
      ・学校・保護者・地域の三者一体となり生徒を育成し、地域に根ざした学校づくりを進める。
  (3)持続可能な社会の作り手を育成する。
    ・SDGs達成のために、探究し行動し発信できる人材を育成する。

     

                                                                      令和6年4月 近藤 啓太
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春休みってなぜあるのでしょうか?

多くの社会人においても、夏休み(お盆休み)はあります。冬休み(年末年始の休み)もあります。

しかし、春休みはありません。学生と社会人の違いは、進級や進学があることです。

13日間の休みの中で、皆さんは中一から中二に、中二から中三に「なる」のです。

この「なる」を「大きいもの」ととらえるか、「小さいもの」ととらえるかは人それぞれですが、南砂中学校の生徒にとっては、「大きいもの」ととらえてほしい。

小学校から中学校に上がる「大きな変化」をむかえる後輩たちを安心させてほしい。

人間は、心がけ次第で大きく変化します。

しっかりと変化したあなたと、4月8日(月)に再会しましょう!

令和6年3月

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 卒業式 式辞

 (前略)ただいま、卒業証書を授与した三十九名の皆さん、卒業おめでとう。 皆さんは本日をもって、九年間の義務教育の課程を終えます。本校での学びや数々の経験を経て、一人一人が大きく成長しました。特に今年度は学校のリーダーとして、行事の運営に尽力しました。

 ユーモアや主体性あふれる学校行事は、本校の特色として後輩達に受け継がれていくに違いありません。また、縦割りの全体道徳や、南砂小学校五、六年生との交流による話し合い活動では、ファシリテーターとして活発な議論を進めてくれました。

 今後の進路を歩んでいく卒業生に、田上大喜さんという若者の話をします。田上さんは、「なぜ妹だけ蚊に刺されるのか」という疑問を解き明かすため、「スーパーサイエンスハイスクール」である地元の高等学校に進学し研究をしました。高校二年生の時に、「足に棲む菌の種類が多い人ほど、蚊に刺されやすい」ということ、足を洗うと足の菌が減り、蚊に刺されにくくなることを発見しました。そして高校三年生では、肌の水分量から、その人がどのくらい蚊に刺されやすいかを 予測する数式を作ります。高校時代の経験がきっかけで、人の遺伝子を研究するため、アメリカのコロンビア大学に留学し、現在は英国のオックスフォード大学院で研究を続けています。

 他にも高校生が、身近な問題や疑問から 課題解決のアイデアを考え発表し、大人達を圧倒している例は多数あります。共通するのは、ユニークで柔らかな発想と、粘り強い探究心です。

 今、人類は、解決できるかわからない大きな課題を抱えていますが、私は大きな期待をこめて、若者達にエールを送ります。

 最後に、保護者の皆様、お子様のご卒業、誠におめでとうございます。壇上のお子様の姿に、さぞや感慨深いこととお察しします。みどり幼稚園「園だより」に「手のひらからのメッセージ」という園長先生のお話しがあります。手をつなぎながら、お子さんの話に「うんうん」「それで?」と相づちを打ちながらあるく道中がとても幸せな時間。降園時に「お母さん!」と抱きついてきて ぎゅっと握ってくるその瞬間が好き。

 これは ご臨席の保護者の皆様の記憶にも 強く残っているのではないでしょうか。それがどうでしょう。大きい手で、卒業証書を受け取りました。長くも、あっという間にも感じられる九年間だったことと思います。

 様々な面で学校教育にご理解、ご協力を賜りましたことに、心より感謝申し上げます。今後は、地域の良き理解者として、本校の教育活動にさらなるご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。

 それでは、卒業生の皆さん。明日からの前途に幸多かれと祈りつつ、確かな一歩を踏み出してくれることを願い、式辞と致します。

令和6年3月19日

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新年のごあいさつ

 この度の令和6年能登半島地震によりお亡くなりになられた方々にお悔やみ申し上げますとともに、被災された皆様ならびにそのご家族の皆様に心よりお見舞い申し上げます。被害に遭われた方々のご無事をお祈り申し上げるとともに、被災地の1日も早い復興や学校生活が1日も早く平穏に復することを心よりお祈り申し上げます。

 

 「朝陽を拝む者は多いが、夕陽を拝む者は少ない」-これは、ある方からいただいた年末にいただいたメールに「恩師の言葉」として紹介されていた言葉です。
 「朝陽を拝む」は、「願望を語る」者で、「夕陽を拝む」は「感謝を語る」者であり、年末・年始の心のもちようを戒める言葉のようです。著名人の言葉かとネットで調べたところ、以下のような文に出会いました。

 

 南蔵院というお寺を訪ねたとき、住職の林覚乗師の「夕日」という書に出会いました。「正月に初日の出を拝む人は多いが、大晦日の夕日を拝む人は少ない。毎年大晦日の夕日を眺め、お天道様、今年一年ありがとうございました、と感謝できる人こそが豊かな人生を送ることができるのではないか」というものです。
 「初日の祈りは、ややもすると『今年一年がよい年であるように』という要求心が起こりやすいものですが、一年最後の夕日を拝むのは、一年の出来事に対して、ただ『ありがとうございました』の一念だけなのです。」                                                               

                          (「モラロジー道徳教育財団」HPより)

 

  今、東京で日の出や日没を見るためには、特別な計画や行動をしなければなりません。また、忙しさのあまり、気づいたら日が暮れている日々です。しかしたとえ夕日や朝日を見逃しても、時にはそんな気持ちで一日を終える、また一日を迎える心の余裕をもっていたいものですね。

令和6年1月

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校長からのメッセージ

サンタクロースっているんでしょうか?

 私が学級担任をしていた時、毎年12月25日にクラスで必ず読んだ本があります。それを紹介します。

「こんにちは、しんぶんのおじさん。 わたしは八さいのおんなのこです。ともだちがサンタクロースはいないというのです。パパは、わからないことがあったら、サンしんぶんにきいてごらんといいます。ほんとうのことをおしえてください。サンタクロースはいるのですか?                        ヴァージニア・オハンロン 」

 この問いに対して、ニューヨークのサン新聞の記者フランシス・チャーチが1897年9月21日に「社説」として回答し「世界で最も有名な社説」と呼ばれるほど大きな反響を呼びました。そしてその社説全文がそのまま1冊の絵本になっています。

 内容は、「校長がそこまで言うのなら読んでやろう」という天文学的に確率が低いわずかな生徒のために掲載はしませんが、「広くて深いこの世界をおしはかるためには、すべてを知ることのできるような、大きく深い知恵が必要だということ。サンタクロースを見た人がいないからといって、それがサンタクロースはいないという証明にはならないこと。この世界で一番たしかなことは、子どもの目にも、大人の目にも、見えないものだということ。」と答えています(偕成社のホームページより)。

 また、サンテクジュペリは「星の王子さま」の中で「一番大切なことは目に見えない。」と語っています。

 目に見えないものを大切にしながら、目に見えることから目をそらさず、世の中の課題にも目を向け、自分自身の一年を振り返る時としてください。

どなたさまも、よい年をお迎えください。

令和5年12月

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2年生 校外学習に望むこと

 

 2年生とは移動教室に同行したので、決めたルールや時間を守って行動したり、協力して楽しんだりすることができるということはわかっています。

 ただ、今回の校外学習は、山の中や湖上独占状態とは違います。ラッシュ時に通勤・通学される人達、鎌倉を散策する大勢の観光客やそこで生活する人々がいます。そういった自分たち以外にも目を配り心を配る必要があります。

この校外学習を修学旅行の予行として、班行動を成功させることが目標です。また、費用をかけて行くのですから、事前に学んだことをさらに深められるような観察眼と集中力をもってほしいということを付け加えます。

 

(ここからは読み飛ばしてください)昨年、NHKの大河ドラマで「鎌倉殿の13人」が放映されました。私の長女(当時小3)はいわゆる「歴女」で、私が計画したハイキングコースに加え、複数の「切り通しが見たい」と言い出し、相当な長距離散策となりました(計画不足:春の失敗)。また、昔、銀杏の落ち葉で全面真っ黄色になった山道を歩いた時の良き思い出を家族と共有したく、建長寺から瑞泉寺までのハイキングコースを歩きました。しかし落ち葉どころか一本の銀杏の木もなく、赤土で滑る道をひたすら歩き、家族4人危うく遭難するところでした。4歳の次女、よく完歩したと思います(事前学習不足:冬の失敗)。

 

限られた時間、決めたルールの中で、最大限に何かを感じ取ってください。

令和5年11月

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ともに創造する(つくる)文化祭に!

 

後期の学校行事トップバッターは文化祭(舞台発表)です。私にも中学生時代はあり、吹奏楽部に所属していましたので、大張り切りの行事でした。

最近は、行事精選として学年ごとの出し物はしない学校が増えていると思います。しかし、本校では1人1人の活躍の場をつくるため、学年の演目があり、また有志による出し物もあります。私が中でも注目しているのは、生徒会が呼びかけている有志合唱です。参加するもしないも自由な合唱で、どれほどのものがつくりあげられるのか楽しみです。(運動会の応援団もそうですが、義務やノルマではなく自主性100%の演技は、南中の宝だと思います)

また、各学年の日頃の成果を披露する場としても大いに期待しています。

文化祭は、演じる者だけではなく、鑑賞する君たちの態度も重要です。文化の秋!

ともに行事を創造しましょう!

令和5年10月

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令和5年度 前期終了を迎えて
                                                          

 早いもので令和5年度がスタートして半年が経ちます。これまでの教育活動に対し、ご理解ご協力いただきありがとうございました。学校だよりを通して紹介したいことがあまりに多く、予告通りの内容になっていないことをお詫び申し上げます。また、ホームページの更新も私のイメージ通りにはいかず歯がゆいばかりです。
 後期も多くの学校・学年行事を計画しております。今後ともよろしくお願いします。
 

令和5年10月

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中学生時代の貴重な1ページに ~自然から学ぶ~ (移動教室しおり)

中学校生活初めての宿泊行事を楽しみにしている人は多いと思います。だって、家から離れて学校の仲間と2泊3日過ごすなんて、特別なことですからね。

しかしその反面、心配事を抱えている人もいるかもしれません。参加する生徒にとって安全で安心で楽しめる三日間をともに創り上げてください。

私からの注文は、次の三つです。

 

  • 自然の中で、少し不便な環境に身をおくことで、何かを感じ取る。
  • 学校では絶対にできない体験を思い切り楽しむ。
  • 集団で行動することを意識し、教師に指示されることなく行動する。

 

ところで、八ヶ岳は私の青春とは切り離せない地です。

(この下数行は、本当に君たちにとってどうでもよい話です)高校時代、八ヶ岳連峰は何度も登山で訪れました。友人3人で白駒池にテントを張り、年を越したこともありました。テント内は-25℃で、凍傷になりそうな寒さでした。アイゼン(靴につける爪のような金属)をつけ、雪と氷の八ヶ岳を単独で縦走(山小屋に二泊)したこともありました。

 大学時代は競技スキーをしていたので、八ヶ岳周辺にある人工スキー場を片っ端から日帰りで滑りました。(どうでもよい話おわり)

9月だと、歩くと暑く、休むと肌寒いでしょうか?緑の美しい季節だと思います。この辺は晴天率が高いですが、もし雨が降ったら「日頃の行いが悪いのか?」と自身を振り返りましょう(笑)。標高が変わると、気温も天気も生える木々の種類も変わってきます。自然を満喫しながら、深呼吸することの心地良さとか、水のありがたさとか、我々の日常の快適さとか、いろいろなことを感じ取ってください。

令和5年9月

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夏休みを迎えるにあたって(夏休みのしおり)

 

スポーツ界では、10代の若者が世界大会で活躍しています。これは一握りの人間。

かたや、昔なら極悪非道な人間しかしないような犯罪に手を染める10代の若者もいます。

これも一握りの人間、しかし残念ながら増えています。

スマートフォンの普及で、人間関係のトラブルに巻き込まれたり、犯罪の加害者・被害者になったりする可能性は急速に増えています。

総務省のHPでは、インターネットトラブルが16項目掲載されています。

中学生も巻き込まれそうなトラブルをいくつか挙げます。

・ 自画撮り写真の交換に端を発した脅迫被害

・ 心のよりどころだったSNS上の知人による誘い出し

・ 悪意で設置されたWi-Fiスポットを使用し情報が流出

・ 投稿から個人が特定されたことによる被害

・ 悪ふざけなどの不適切な投稿

・ アルバイト応募が招いた犯罪への加担

・ SNS等での誹謗中傷による慰謝料請求

これまでの学校生活の中で身につけてきた君たちの健康的な判断力をもって、危険なことからは遠ざかってください。

 

約5週間、学校生活が中断します。

できることはたくさんありますが、自己管理ができないと、この夏休みはマイナスになってしまいます。

1.登校できる「からだ」づくりとして、早起き習慣を崩さないようにしましょう。

2.夏休み後に登校したくない原因第一位は、「宿題が終わっていない」です。

  宿題は頑張って終わらせましょう。宿題終わらなくても登校はしましょう(何とかなる)。

3.もし、家庭内で解決できないことがあったら、学校の先生や東京都などの相談窓口に迷わず

  相談しましょう。

  (8月5日から14日までは学校は機械警備です)

4.筋肉が形成されるのも勉強の成果が出るのも、3ヶ月後(私の非科学的経験談)。

  今からやれば、秋には、うほほ~い!(主に3年生へ激励)

                                令和5年7月

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「学校、今日行く!」~教育長の学校日記~ (令和5年7月7日)

更新日:2024年04月01日 15:15:49